消防点検を実施しなければならないのは分かっているけど、どこに頼めば良いのか分からない・・・というオーナーや管理者の方も多いと思います。
そこで今回は、私が実際に色々な点検業者さんを見て経験したこと等をもとに、数ある消防点検業者の中から、優良な点検業者さんを選ぶコツを紹介していきます。
自社で点検をしているか
自社で点検をしないとはどういうこと・・・?と思うかもしれませんが、実は消防点検を下請業者に依頼している業者は結構あります。
下請業者に依頼をする分、自社の利益を上乗せして点検料が計算されることになるため、オーナーや管理者様が支払う費用が高くなってしまいます。
不要な費用をできるだけ抑えるためにも、下請業者ではなく自社で点検を実施している業者を選びましょう。
改修工事も対応しているか
上の”自社で点検をしているか”という話とも関連しますが、不良箇所が見つかった際の改修工事まで実施してくれる業者かどうかも、見極めのポイントとなります。
消防点検は、実施することが目的ではなく、点検によって不良箇所を見つけそれを改修することで、常に消防用設備が問題なく使用できる状態にしておくことが目的です。
もし不良箇所が見つかった場合、消防点検を実施した業者に改修を頼むことができれば、不良内容や状況を把握しているため、対応がスムーズです。
しかし、消防点検を実施した業者が改修に対応できなければ、以下のような余計な手間が発生してしまいます。
- 改修工事業者を別で探さなければならない
- 頼んだ業者が不良内容を把握していないため、こちらから不良内容等を連携しなければならない
- 不良内容の状況把握のため、現地調査等の追加費用が発生する場合がある
- 上記のやり取りが必要な分、改修までに時間がかかる可能性がある
これらの手間を考えると、自社で改修工事も実施できる消防点検業者さんを選ぶ方が良いでしょう。
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消防点検業者は改修工事もできる?
消防点検をし、もし不備が見つかったらどうすれば良いのでしょうか? 点検を実施してくれた消防点検業者に改修を頼めばよいのでは?と思うかもしれませんが、実際は点検のみで改修は行っていない(もしくは他社に依 ...
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見積が明瞭か
見積の作成方法は、業者さんによって実に様々です。
安い=良い業者さんとは限りません。
中には、「消防点検 一式 ○円」などのように、詳細の項目を記載せず、何にいくらかかっているのかわかりにくい見積もあります。
消防点検は、大きく分けて以下のように分かれることが多いです。
- 点検費
- 書類作成費
- 消防署提出費
- 住民等への案内作成・配布費
- その他交通費等の諸経費 etc...
これらのような項目名がない場合、例えば、書類作成や消防署への提出もやってくれると思っていたが、別途費用が発生した!というようなトラブルにもなりかねません。
そのため、一見安そうに見えても、何にどのくらいの費用がかかっているのかが分かりやすい見積の方が、後々のトラブルを避けられやすいです。
また、以下のような条件を書いていると、より明確であり、双方の勘違いや思い込みを減らすことができるため、信頼できる業者さんと言えるでしょう。
- 休日・夜間作業の場合は別途費用が発生します
- 消耗品交換・不備改修は別途費用が発生します
- 住民の方への案内作成及び配布は別途費用が発生します
- 点検時にご不在の場合、別日のご対応は追加費用が発生します etc...
複数の業者さんから見積をもらう場合、上記のようなポイントもぜひ参考にしてみてください。
緊急時の対応が柔軟か
消防点検業者さんを選ぶ時、点検だけではなく、消防用設備に関することを総合的に対応してくれるのが一番良いです。
火災ではないのに、火災警報が鳴ってしまい、止め方が分からなくて困った、という経験はありませんか?
そういった緊急時にも対応してくれる業者さんを選ぶと、いざという時に安心です。
最新情報に精通しているか
消防法は、社会情勢や、起こってしまった事故等の教訓から、随時改正されます。
例えば最近改正された内容には以下のようなものがあります。
- 消防設備等点検報告書に印鑑が不要になった(2020.12)
- 小規模な飲食店にも消火器の設置義務が発生(2019.10) etc...
消防用設備の点検・メンテナンスは、消防法に基づいて実施されるため、こういった最新情報をスピーディにキャッチし、柔軟に対応できているかという点も非常に重要です。
実績がどれだけあるか
有名な会社でなくても、しっかりとした実績のある点検業者さんは数多くあります。
実績があるということは、それだけ他の人にも選ばれているということです。
また実績がある=経験豊富なため、どのような問題が起こりやすいか等の予測ができたり、より多くの専門知識を蓄えている可能性が高いです。
ホームページ等で実績を記載している会社も多いため、参考にしてみると良いでしょう。
まとめ
- 下請業者等ではなく自社で点検を実施している会社を選ぶと良い
- 点検だけでなく改修工事も実施できる会社を選ぶと良い
- ただ安いだけではなく、見積内容が明瞭で信頼できる会社を選ぶと良い
- 警報が鳴った等の急なトラブルにも柔軟に対応してくれる会社を選ぶと良い
- 消防法にかかわる最新情報をいち早くキャッチし対応している会社を選ぶと良い
- 実績が豊富な会社を選ぶと良い