コラム

どんな消防用設備がありますか?

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消防用設備の点検といっても、具体的にどんなものがあるのでしょうか?

調べてみると、思っていたよりもたくさんの種類がありました。

ここでは、大きな分類についてと、それぞれの設備について徹底的に調べてみたので紹介します!

消防用設備の分類

消防用設備には、大きく分けて4つの分類があります。

  1. 消火設備
  2. 警報設備
  3. 避難設備
  4. 消火活動上必要な施設
1.消火設備

火災を止めるには、消火活動は必須です。

火災を検知し、自動的に水や消火薬剤を噴射する装置や、ホース等を用いて手動で消火するタイプ等があります。

 

2.警報設備

火災が起こった際には、周囲に知らせなければなりません。

自動で火災を感知して警報を発するものや、手動で音を鳴らすものなど様々です。

 

3.避難設備

火災を認識したら、一刻も早く避難しなければなりません。

避難経路を示してくれる標識や、2階以上にいた場合に下に降りるはしご等の種類があります。

 

4.消火活動上必要な施設

上記3つは一般の人でも使えますが、消防隊が、消火活動時に使用するものが、消火活動上必要な施設に分類されます。

 

この他にも、消火に使用するための防火水槽やプール、池などの消防用水も消防用設備に該当します。

 

 

それでは、具体的な設備を紹介していきます。

1.消火設備

消火器

消防用設備の中でも、最もよく知られているのではないでしょうか。

消火器は、その名の通り消火設備にあたります。

消火器というとどれも同じように見えますが、実は中身は粉末、液体等の種類があり、大きさも様々です。

 

火災には大きく分けて3つの種類があり、A=普通火災、B=油火災、C=電気火災です。

  • A.普通火災・・・紙、木材、繊維などが燃える火災
  • B.油火災・・・ガソリン等の油が燃える火災
  • C.電気火災・・・電気製品、電線などが燃える火災

一般的に設置されているものは、ABC粉末消火器と呼ばれています。

つまり、ABC粉末消火器であれば、ほぼ全ての火災に対応できるのです。

 

また、消火器には寿命があります。

製造年から、おおむね8~10年経てば、新しいものに取替が必要になります。

 

屋内消火栓設備

あまり聞き慣れないかもしれませんが、誰でも一度は目にしたことがあると思います。

学校やホテル、マンション等の廊下などの壁に「消火栓」と書かれた箱のようなものを見たことがあると思いますが、これが、屋内消火栓の一部です。

この消火栓BOXの扉を開けると中にホースがあり、建物内に設置されているポンプから送られてくる水を散水できます。

水の出し方・使い方等は、屋内消火栓の種類によって様々なようです。

そのため、火災時に正しく使用できるよう、建物の関係者の方は、消防訓練等で実際に屋内消火栓の使い方を体験しておくことが重要です。

消防訓練を実施してくれる消防点検業者もあるため、点検と同時に依頼するのも良いと思います。

 

スプリンクラー

名前は聞いたことがある方も多いのではないかと思いますが、仕組みについてはあまり知らない方もいるのではないでしょうか。

火災が検知されると、建物の天井もしくは屋根下部分に設置されたスプリンクラーヘッドから、水が自動的に放出される設備です。

病院やホテル、商業施設、地下街など、不特定多数が集まる大型の建物等に設置されています。

 

水噴霧消火設備

スプリンクラーよりも広範囲に水を噴霧し、排水設備なども備わっている設備です。

トンネルや大型の駐車場などに設置されるようです。

 

泡消火設備

水による消火では効果が少ない・もしくはかえって火災を拡大してしまう恐れのあるところに設置される消火設備です。

地下駐車場や、危険物取扱所などに設置され、スプリンクラーの泡バージョンと考えるとわかりやすいと思います。

 

不活性ガス消火

仕組みはスプリンクラー等と似ており、火災を検知すると、建物内に設置されたポンプから送られた消火用のガスが、天井に配置されたヘッドから放出される設備です。

消火剤による汚染が少なく、復旧が早く見込める消火設備です。

ガスの種類には、二酸化炭素や窒素などがあり、酸素濃度を下げることで消火します。

 

ハロゲン化物消火設備

不活性ガス消火設備と仕組みは同様ですが、消火薬剤が、燃焼の連鎖反応を抑制する効果のあるハロゲン化物を使用している点が異なります。

 

粉末消火設備

私たちに馴染みのあるものだと、大型の駐車場などで「移動式粉末消火設備」というのをよく目にすると思います。

粉末の消火薬剤が入った大型の消火器のようなもので、消火器は初期消火用、粉末消火設備は本格的な消火活動に使用できる、といったイメージです。

 

屋外消火栓

屋内消火栓の屋外に設置されているバージョンです。

 

動力消防ポンプ

持ち運びができる、エンジン付きのポンプ&ホースのセットです。水源までホースをのばし、ポンプによって水を放出する仕組みです。

屋内・屋外消火栓と同じような機能ですが、動力消防ポンプの方が設置費が安いため、屋内・屋外消火栓の代わりに設置されることもあるようです。

 

消火設備については以上です。

続いて、警報設備について紹介します。

警報設備

自動火災報知設備

天井の丸い感知器や、廊下の壁などについている赤いランプ、そして「強く押す」と書いている非常ボタン…

どれも見覚えがある方も多いと思いますが、これらは全て「自動火災報知設備」の一部です。

自動火災報知設備は、警報設備の代表的存在です。

 

感知器

火災が発生すると、周囲の温度が上がる、もしくは煙が発生します。

そういった熱の変化や、煙の発生を感知し、受信機に信号を送る役割が、天井などについている感知器です。

 

発信機

感知器による火災の検知の他にも、人が火災に気付いて手動で知らせることもできます。

壁についている「強く押す」ボタンのことですが、正式には発信機といいます。

 

表示灯

発信機や地区音響装置がある場所を示すために、赤く光っているランプのことです。

昔は山型の出っ張りが壁から突き出したようなタイプが多かったですが、最近は発信機の周りをリング状に囲んで光るタイプの表示灯もあるようです。

 

受信機

「火災受信所」の標識があるところに、自動火災報知設備の受信機があります。

この受信機は、感知器や発信機からの信号を受信し、各階などに設置されている非常ベルを自動的に鳴らします。

また、どこの感知器や発信機からの信号かを読み取ることで、どこで火災が発生したかを知ることもできます。

 

地区音響装置

簡単に言うと非常ベルのことです。

受信機が火災信号を受信すると、鳴る仕組みです。

最近だと、ベル音以外にも、音声が再生されるものもあるようです。

 

なお、火災でない時にも感知器が作動してベルが鳴ってしまった、という経験がある方もいると思います。

実は冬になって暖房を使い始めた影響や、雨漏り等によって感知器が誤作動する、また感知器自体が古くなっている場合などに誤報が起きやすくなります。

このような誤報を起こさないためにも、定期的な点検が必要になります。

 

ガス漏れ火災警報設備

天井などについている検知器が、可燃性ガスの漏れを感知し、警報装置に信号が送られて警報が鳴る設備です。

 

漏電火災警報器

昔ながらの文化住宅などに設置されていることが多い、漏電を検知して火災を知らせる警報設備です。

 

消防機関へ通報する火災報知設備(火災通報装置)

火災が発生した時に、焦って119番通報がなかなかできないケースが考えられますが、この火災通報装置は、いわゆる消防機関直通の電話です。

壁にかかっている赤い受話器をとり、ボタン操作等をすると消防署につながり、あらかじめ録音されている住所や名前等の音声が流れるようになっています。

その後、自動的に消防署から折り返しによって、担当者と直接話すことができます。

自動火災報知設備の感知器の作動と連動して、自動的に通報する火災通報装置もあります。

 

非常警報設備

非常警報設備の中でもよく設置されているのは非常ベルですが、見た目は自動火災報知設備の発信機(強く押すボタン)・地区音響装置と似ています。

ただし自動火災報知設備は、発信機を手動で押すことで警報を鳴らすこともできる上に、感知器が火災を検知すると自動的にベルが鳴りますが、

非常ベルは、ボタンを押すとベルが鳴るのみ、というシンプルな構造です。

 

非常放送設備

デパート等で館内放送を耳にしたことはあると思いますが、自動火災報知設備と連動し、火災を感知すると自動的に「火事です」「○階で火災が発生しました」等とアナウンスしてくれるのが非常放送設備です。

天井等にスピーカーが設置されており、あらかじめ録音されている音声が流れます。

 

警報設備については以上です。

続いて、避難設備について紹介します。

避難設備

避難器具

2階以上から地上に降りるための器具の総称で、避難設備の一種です。

はしご型、すべり台型、ロープ型など様々ですが、一番よく見るのは、ベランダなどの床に設置されているハッチ式の避難はしごではないでしょうか。

 

ハッチとは、四角いマンホールのような見た目で、蓋をあけると中にはしご等が収納されています。

非常時にはこのはしごを降ろして、下の階へ降りることができます。

そのため、普段からハッチの蓋の上や、はしごを降ろす下階の空間にものを置かないように注意しなければなりません。

 

誘導灯

よく見る緑の非常口のマークですが、正式名称は誘導灯といいます。

避難器具と並び、避難設備の一種です。

 

なぜ緑なのかというと、火災の炎の赤色の中でも発見しやすくするためだそうです。

ただし、緑色以外に、白色矢印などのもの見たことがある方はいるのではないでしょうか。

実は、白は通路に設置されるタイプのもので、そこには出口はありません。

その方向に向かうと出口がある、というのを示すもので、非常口の緑色とは区別されています。

 

また、誘導灯は、火災時に停電になっても、非常用のバッテリーでしばらくは点灯することができるようになっています。

非常時に誘導灯が点いていなかった、という事態を避けるためにも、定期的に点検をし、誘導灯のランプやバッテリーの寿命が近づいていないかを確認する必要があります。

※誘導灯の点検方法については、以下もご参照ください。

誘導灯の点検について

誘導灯とは?   誘導灯とは、避難を容易にするために避難口や避難方向を明示するための照明設備のことです。普段は常用電源により点灯し、火災時等による断線や停電などの非常時には自動的に非常電源に ...

続きを見る

 

避難設備については以上です。

最後に、消火活動上必要な施設を紹介します。

消火活動上必要な施設

排煙設備

排煙設備は少し特殊で、消防法でも建築基準法でも設置が定められている設備です。

火災が発生した時に避難が困難にならないよう、屋外に伸びたダクトを通して煙を排除する装置で、消防法で定められるものは地下に設置されています。

 

連結散水設備

スプリンクラーに似た、天井についたヘッドから水を散水する設備ですが、消防隊が使用するための設備という違いがあります。

煙や熱が充満して消火活動の困難が予想される地下街等に設置されており、消防隊のポンプ自動車等から、屋外に設置されている送水口に水を入れ、管を通って屋内に設置された散水ヘッドから水を放出できるという仕組みになっています。

 

連結送水管

消火活動上必要な施設の中で、最も多く設置されています。

マンションの入り口などで、銀色の「送水口」と書かれたポールのようなものを見たことはありませんか?

他にも壁についているタイプなどもありますが、あの送水口から、消防隊がポンプ車のホースを取り付け、送水します。

すると、主に上階の各階に設置されている「放水口」というところまで、水が押し上げられます。

消防隊はこの「放水口」にホースを取り付け、地階からの放水では届かないような各階の消火活動にあたるという仕組みです。

なお、この連結送水管は、竣工から10年以降3年ごとに、水をくみ上げるための圧力に耐えうるかという試験が必要です。

そのため、上記の条件に該当する連結送水管が設置されている建物のオーナーや管理者の方は、消防点検の際に、同時に連結送水管の耐圧試験も業者に依頼することをお勧めします。

 

非常コンセント

消防隊が使用するコンセントで、消火や救出のために使用するドリル、照明器具、排煙装置など、また消火活動に使用する可搬式の電気機器などの電源供給に使用します。

ホースの格納庫などと同じように壁際の箱の中におさめられている場合が多いです。

 

無線通信補助設備

電波の届きにくい地下街等において、消防隊が救助活動を円滑にできるように無線機を接続して通信ができるよう設置されている端子設備です。

 

非常電源設備

主に屋内消火栓やスプリンクラーなどは、火災等で停電した際にも作動するように、非常電源が備えられています。

非常電源設備の中には、専用受電設備、自家発電設備、蓄電池設備、燃料電池設備などがあります。

 

防排煙設備

先ほど出てきた「排煙設備」と名前が似ていますが、別の設備です。

防排煙設備には、防火扉、防火シャッター、垂れ壁などがあります。

感知器と連動し、感知器が火災を感知するとその信号が受信機に送られ、自動的に防火扉やシャッターが閉まるといった仕組みが多いです。

 

消火活動上必要な施設については、以上です。

その他にも消防用設備と呼ばれるものはあるようですが、ここでは割愛させていただきます。

まとめ

  • 消防用設備には、大きく分けて消火設備・警報設備・避難設備・消火活動上必要な施設の4つの種類がある。
  • 消火器は8~10年で新しいものに交換が必要。
  • 自動火災報知設備は誤報を防ぐためにも、定期的な点検が必要。
  • 避難器具はいざという時に使用できるように物品の置場所に注意が必要。
  • 誘導灯は避難時、停電になった時でもきちんと点灯するように、定期的な点検が必要。
  • 連結送水管は、竣工から10年を超えると、3年ごとに耐圧試験が必要。

 

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